前回記事からの続きです。
前回、観ておきたいこととして、以下の2点を挙げました。
聞けないとどんな影響があるか?
なぜ、聞けないのか?
そして、前回は「聞けないとどんな影響がるのか?」を見つめました。
「聞けなかったことが貯まる」と
「コミュニケーションの取りにくさ」が増し、
コミュニケーションの悪循環を生む、ということを確認しました。
今回は、「なぜ、聞けないのか?」を見つめます。
そもそも「聞きたいことがあるなら聞いてねと言っているのに、聞いてこない人にはどう対処したらいいの?」と思います。
「頼むから聞いてくれ」と相手に変わることを求める気持ちや、相手を責める気持ちも湧いているかもしれません。
その一方で、聞いてこないその相手の声を聞くと、なるほどな〜と思うこともあります。
例えば、聞けない背景には、次のようなことも考えられます。
そもそもわからないことがわからない
何をどう質問したらいいのかわからない
聞きたい相手が忙しそうにしている
聞いたら「前にも言ったよね」と嫌味を言われる
わかりにくい説明をされるので聞く気がしない 等
どうでしょう?
それでも「仕事なんだから、聞くべきだよね」と思うかもしれません。
とはいえ、「聞かない人の問題」としてだけみることもできますが、
「聞く環境の問題」や「聞き手側の問題」といった見方もできるじゃないかと思うのです。
そして、「環境」は「聞き手側」の問題ならば、変えようもあろうかと思いますが、いかがでしょう。
コミュニケーションを紐解く時、起きている現象(聞けない、言えない、等)だけをみるのでは足りません。
コミュニケーションは、「自分」がいて、「相手が」がいて、そのコミュニケーションをとる「場」があります。他にも、その内容の「背景」や「経過」も関係しますし、自分と相手の「関係性」も影響します。
それらの要素が、その現象(聞けない、言えない、等)に影響しているかもしれないとみてみると、特定の要素だけを問題視するのとは、また違った見方を増やすことができます。
*
さて、人が辞める組織では、このような多様な見方がどこかに消え失せ、「決めつけ」からの評価・解釈が見受けられます。
簡単にいえば、「聞いてこない新人が悪い」という先輩の意見を、誰も否定しないというような現象ですね。
「いや、聞いたら、あんな面倒くさそうに、突き放すように指示してるやん」
「新人が凹んでるの、わかってへんの?」
と周りの他の人が思っていても、その人に言わない。
だから「聞けない」状況はいつまでも続く・・・なんてことが起きているかもしれません。
人が辞める組織に入った新人なら、なんとなくこのニュアンス伝わるんじゃないかなと思います。
あなたの組織でこんなことが起こっていないことを祈ります。
Comments