top of page

成長のカギは「研修後」にある

26 分前
読了時間: 5分

「筋トレをすれば筋肉がつく」という誤解


どうしてもデスクワークが多く、このままではダメだと思い、「自分が人生で見たことのない自分の肉体を作ろう!」と決めて、ジムに通い始めました。


今回は目標も定めて、トレーナーにも助言をもらいつつ、ジム通いをスタート。


その上で、トレーニングのフォームや体づくりについて、YouTubeでいろいろ勉強をして知ったことは、「筋トレをすれば筋肉がつく」「体重を落とすには走ればいい」ということが、ことごとく誤解だったことを学びました。


トレーニングをしながら、なんだか人材育成と共通点が多いことに気づいたので、今回はそんな内容をお届けします。


筋トレから考える、人材育成の本当の意味


人材育成で大切なのは、研修を実施することではなく、研修で学んだことを職場で実践し、身につけてもらうことです。


研修で知識を得ても、職場に戻ってこれまでと同じ行動を続けていれば、仕事のやり方は変わりません。


では、学んだことを実際の力に変えるには、何が必要なのでしょうか。

私が、筋トレの仕組みから得たヒントは以下のとおりです。


1.筋肉は、ジムにいるときだけ成長するのではない


筋トレでは、トレーニングによって筋肉に負荷をかけた後、適切な休養と栄養をとることが重要です。筋肉は、こうした回復の過程を経て成長していきます。


ジムでトレーニングをするだけで、すべてが完結するわけではありません。

この考え方は、企業の人材育成にも通じるものがあります。


マネジメント研修、コミュニケーション研修、問題解決研修……。

研修では、新しい知識を学び、これまでとは異なる視点に触れ、演習を通じてスキルを磨きます。いわば、ジムに行ってトレーニングをする時間です。


しかし、研修で「なるほど」と思ったことが、そのまま職場で実践できるとは限りません。


部下への接し方を学んでも、職場に戻れば、いつものように指示を出してしまう。効果的な目標設定を学んでも、忙しさに追われ、これまでと同じ管理方法を続けてしまう。


研修を受けることと、仕事ができるようになること。この二つは、分けて考える必要があります。


2.本当の成長は、職場に戻ってから始まる


筋トレでトレーニング後の回復が重要であるように、研修で学んだことも、職場に戻ってから実際に使ってみることが大切です。


例えば、部下育成の研修で「相手の話をよく聴くことが大切だ」と学んだとします。

それなら、次に部下と話すとき、いつもより少し意識して話を聴いてみる。

途中で自分の意見を伝えたくなっても、まずは相手の考えを最後まで聴いてみる。

そして、対話の後に振り返ります。


  • 相手の考えを十分に理解できただろうか。

  • 自分の意見を急いで伝えすぎなかっただろうか。

  • いつもと違う反応や変化はあっただろうか。


うまくいったことも、うまくいかなかったことも、次の実践につながる材料になります。

学んだことを実践する。実践したことを振り返る。そして、もう一度試してみる。

この繰り返しによって、研修で得た知識が、実際の仕事で使えるスキルへと変わっていきます。


3.管理職の役割は、研修後にもある


では、管理職や人材育成担当者には、何が求められるのでしょうか。

それは、研修を実施するだけでなく、学んだことを職場で実践する環境を整えることです。


例えば、次のような取り組みが考えられます。


① 研修後に、実践することを決める

研修で学んだことの中から、職場で試してみる行動を一つ決めてもらいます。

「次の部下との面談では、まず相手の話を十分に聴く」といった、具体的な行動で十分です。


② 実践する機会をつくる

学んだことを試す機会がなければ、実践にはつながりません。

部下との面談、チーム会議、業務改善など、研修内容を実際の仕事で活用できる場面を考えます。


③ 実践を振り返る

一定期間が経過したら、実践してみてどうだったかを確認します。

できたか、できなかったかだけで評価するのではなく、何がうまくいき、何が難しかったのかを一緒に考えます。


④ 次の実践につなげる

振り返りを踏まえて、次に試すことを決めます。

一度の実践で完璧にできる必要はありません。工夫を重ねながら、少しずつ行動を変えていくことが大切です。


こうした支援を通じて、管理職は研修での学びを職場の成果へとつなげていくことができます。


4.研修の成果を、どこで判断するか


研修の成果を考えるとき、受講者の満足度や理解度は大切な指標です。

しかし、それだけでは十分ではありません。


研修を受けた人が、職場で何を実践したのか。

その結果、仕事の進め方や周囲との関わり方に、どのような変化が生まれたのか。


そこまで目を向けることで、研修が人材育成にどの程度貢献したのかを、より具体的に考えられます。


もちろん、仕事の成果は研修だけで決まるものではありません。職場環境や上司の支援、本人の経験など、さまざまな要因が影響します。


だからこそ、研修を単独のイベントとして捉えるのではなく、日常の仕事や上司の支援と結びつけて考える必要があるのです。


おわりに


筋トレは、ジムに行くことだけで完結しません。

研修も同じです。


研修で知識を得ることは、成長に向けた大切な一歩です。しかし、それだけで実力が身につくわけではありません。


学んだことを職場で試し、振り返り、改善する。その繰り返しによって、学びは少しずつ自分の力になっていきます。


そして、管理職や人材育成担当者に求められるのは、その成長の過程を支えることです。

研修を実施して終わりにしない。研修後の実践までを、人材育成として考える。


次に研修を企画するときには、研修当日のプログラムだけでなく、「受講者が職場に戻った後、何を実践できるようにするか」まで考えてみることをオススメします。

コメント


bottom of page