突然ですが、【風が吹けば桶屋が儲かる】という言葉を聞いたことありますか?
「意外なところに影響がでることのたとえ」として引用される言葉で、因果関係を表す言葉です。言葉の由来は、江戸時代の浮世草子「世間学者気質」にあるとされています。
風が吹けば、土ぼこりが舞う
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土ぼこりが目に入り盲人(←時代を感じる表現)が増える
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盲人は三味線で生計を立てようとする(←時代を感じる価値観)
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三味線の注文が増える
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三味線にネコの皮が必要で、ネコが乱獲される
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ネコが減るので、ネズミが増える
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ネズミは桶をかじるので、使えなくなる桶が増える
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桶の注文が増えて、桶屋が儲かる
の最初と最後をつないで「風が吹けば桶屋が儲かる」となっているんですね。
言い換えれば、「一見すると、無関係に思えることにも、影響は及ぶ」という見方として、捉えることもできます。
運送業界の2024年問題。
ニュースでご覧になった方もいらっしゃると思います。
2024年4月からドライバーの残業時間が年間960時間未満に規制されました。このことで、荷物の輸送に遅れが出る恐れがあると言われています。
ドライバーの残業時間が規制される
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人手が不足し、これまで運べていた荷物が運べない
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ドライバーの求人が増える
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ドライバーの給与が上がる
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給与を上げるために運賃があがる
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ネット通販のタイパ・コスパが悪くなる
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地域密着経済が活性化する
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住みやすさ・住みにくさの地域間格差が広がる
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人口流出・流入の差が顕著になる
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人口減少地域の人材不足は深刻化する
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高齢者の雇用が増える
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ここは、「高齢者が元気になる」という未来もあり得るし、「事故トラブルが増える」という未来もあり得るし、「健康職員の需要が伸びる」という未来もあり得ます。
一個手前の「高齢者の雇用が増える」が「外国人の雇用が増える」にしてみると、「英語が身近になる」「国際結婚が増える」「同時通訳アプリの需要が高まる」など、これまたいろんな未来があり得ますね。
こんな風に、何が何につながり得るか?を探るワークは、見方を増やす上で役に立ちます。
このワーク、「カゼオケ(風・桶)・ワーク」とでも命名しましょう。
カゼオケ・ワークは、起点を一つ決めたら、一直線につながるだけじゃなく、分岐点はいくらでももうけられるし、樹形図のように無限に視野を広げられますからね。
自己覚知を高めるトレーニングにももってこいなので、折々に、人材育成研修で取り入れていくことにしよう。
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