Question & Hint
今回は、スポットコンサルでお寄せいただいた質問の中で、「注意しにくい職員がいる」というお悩みをピックアップしました。
管理職に就いたものの、自分よりも経験豊富な職員や、年上の職員に対して、気になる言葉遣い等を注意したいんだけれども、どうしても躊躇してしまい、注意するにしても、冗談っぽく笑いながら言うのが関の山。
また、真剣に伝えようとしても、オブラードに包みすぎてしまい、相手は自分事として聞いていないので、まったく伝わらず、結果的に、相手の言動は何も改善されない。
こんなことがありませんかね?
躊躇(ちゅうちょ)する背景は何か?
「自分より経験が豊富」「自分より年齢が上」ということが、職員とのコミュニケーションでひっかかること、ありますよね。
そこで躊躇するのは、何があるからでしょうか?
嫌われたくない
怒らせたくない
辞められたら困る
代表的なものはこんなところでしょうかね。
強引に要約して言い換えると、『関係が壊れそうな気がする』ということなのかもしれませんが、実は逆の見方もできるのです。
どういうことかというと、そもそもチーム内のパートナーシップが欠けていて、『既に、関係性が壊れている(関係性が機能していない)から、言いにくさが湧く』という見方です。
関係性がある(できている)という錯覚
まず、大前提として、壊れない関係性はありません。
いや、そもそも「関係性があるということが錯覚だ」といえばいいのでしょうか。
というのも、「関係性」って目には見えないものですね。物理的な実態はありません。
あるのは、自分が望むコミュニケーションが、毎回、期待通りのやり取りが再現されるていると、わたしたちは「関係性がある」と感じる感覚ではないでしょうか。
あと、日本の場合は、異なる意見を示されない(示さない)ことでも、「関係性がある」と捉えるケースもありますね。
いずれにせよ、関係って、いつでも誰とでも、すれ違うことはあるし、深まることもある。
仮に関係が壊れたんだとしたら、やり直せばいいだけなんだけど、なんだか関係って、一度壊れると、もう修復できないもののように感じるから不思議ですよね。
LEGO®︎みたいに、何度でも作り直せるもののはずなんだけど。
そして、本題の「注意しにくい職員がいるのですが、どうすればいいですか?」という質問に戻ります。
ヒントとして、見つめてみるといいかなと思うことは、以下の通りです。
傷つけるために、嫌な思いをさせるために言うあなたはいるか?
その件以外に、その人に言えずじまいのことがあり、あなたの中で引っかかっていないか?
その件は言わないままで良しとできるあなたか?
他もありそうですが、関係性と用件を分けるだけでも、扱いやすくはなりそうですね。
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