タイトルにある「待ちぼうけ」とはなにか?
1ヶ月以上前に上げた稟議の進捗がわからない
修繕が必要な場所の修繕がほったらかされている
会議で決断を下す予定の案件が、何度も先送りされる 等
文字通り、待てど暮らせど、状況に変化がみられず、レスポンスがないことを「待ちぼうけ」と言いますが、こういうことが組織で起きていたら、要注意だよ、というお話です。
人が辞めることと、どうつながっているのか、書きますね。
例えば、現場のスタッフが、物品の購入や修繕の稟議をあげているとします。
ところが、待てど暮らせど稟議の回答が降りてこない。
いま、稟議は順調に手続きが進んでいるのか?
それとも誰かのところで手続きが止まっているのか?
あるいは却下されたのか?
とにかく状況がわからない。状況がわかれば、次のような手が打てます。
手続きが進んでいるなら、いつ頃に結論がでそうか確認する
手続きが止まっているなら、催促を促す
却下されたのなら、別の解決策を考える
人は状況がわかると手が打てる(言い換えれば、自分にできることが見つけられる)のですが、状況がわからないと手が打てない。
人は、「わからない=不明確な」状態に長く置かれると、不安や不満を抱きます。
その不安や不満を抱いていると、何が起きるでしょうか?
稟議案件の重要性や緊急性について、経営者や管理職は「わかっていないにちがいない」と決めつける
現場スタッフの大変さを理解しようとする姿勢がないと思い始める
私たちの知らないところで、知らぬ間に物事が決定されたり、却下されているのではないかと疑い始める
介護労働実態調査で離職理由として浮上する「施設の理念や運営方針に対する不満」とは、こういう事柄を指すのではないでしょうかね。
「待ちぼうけ」とは、明確にしないこと、先送りすること、曖昧なままにすること、等が積み重なった時に、スタッフが置かれる状態ですが、この「待ちぼうけ」が頻発している場合は、スタッフの職場への不満がマグマのようにグツグツと煮えたぎっていると思っても、構わないと思います。
まあ、いつ思いがけない人から、退職願が出てもおかしくない、くらいに思っていた方がいいかもしれませんね。
管理職が、スタッフに「待ちぼうけ」をさせるような采配を振っていたら、黄色信号だと思った方がいいですよ、というお話でした。
#人が辞める組織
#待ちぼうけは人に不安と不満を抱かせる
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