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サンクスカードは、◯◯の延長線上にあればこそ。

”サンクスカード”


 働きやすい職場づくりというテーマで、サンクスカードを取り入れているという話を耳にします。


 やはり同僚から、自分がやったことに「ありがとう」「助かっているよ」と感謝が伝えられるというのは嬉しいようです。

 ただ、一方で、それを冷ややかに受け取る人も中に入るようです。

・褒めて、おだてて、なんとかしようとしてるんでしょ。

・問題の本質は、こういうことじゃないのに。 ・カード書くの面倒くさいな。なんでこんなことしなきゃいけないんだ。 ・仕事が遅いあのスタッフに「ありがとう」って言える部分なんてみつけられないよ。


 悲劇は、日頃の関心がないところで「サンクスカード」を書かなければならないという状況に置かれることですね。

 書く方も無理やりひねり出しているし、書かれる方もひねり出されていることを感じたりしてて、下手をするとどんどん組織内の「しらじらしさ」が際立って、本来の意図するところとは逆の不の影響を組織に残す可能性もあります。


 「ありがとう」は見つけるものではなく、感謝の延長上にわいてくるものですからね。形だけが先行してしまうと、逆効果になっちゃいますから要注意です。

 ここで、タイトルの「サンクスカードは◯◯の延長線上にあればこそ」の◯◯は「感謝」だと思ったあなた!


 それも入る文字としてはありですが、今回はそこじゃありません。もう一段階外側に広げてみましょう。


◯◯→感謝→「ありがとう」


 「失敗ばかり指摘されて、良い成果をだしても声をかけてもこない」


 こんな上司の関わりでは、モチベーションは下がりこそすれ、上がることはなかなかありません。


 これは、文字通り、「出来ていないことに目を向けて、成果がでてもそのことにはこれっぽっちも触れもしない」という状況があるということですが、もう少し違う見方もできます。


 「見ているのは結果(数字)だけ。俺たちのプロセス(実施している工夫等)は見てないよね」という見方です。

 なので、「あの人に何がわかるの?」なんて声が陰でつぶやかれていたら、事態は深刻に受け止めた方が適切です。


 年に数回のサンクスカードよりも、もっとこまめに「あなたをみているよ」というサインを出すことの方が効果的かもしれません。

・「△△さん」と名前をよぶ ・「おはよう」「おつかれさま」と声をかける ・「最近、どう?」と話しはじめるきっかけをつくる ・実際に職員の様子に「目を向ける」ようにする 等


 これまで残念ながら、会社を辞めていった人たちの中には、この「あなたをみているよ」というサインが感じられずに辞めた人がいました。ちょっと語弊があるかもしれませんが、こんな理由で人が辞めてしまうって、こんなに残念な話はないなと思うのです。


 これはサンクスカードのような、目に見える「やり方」が一つに限られているわけじゃありませんし、小手先のツールでどうにかなるものでもありません。本当に、その人に関心を向けるあなたがいないと、補完できない部分です。


 サンクスカードは、「あなたのことをみているよ」という組織風土の延長線上にあればこそ機能するものです。

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