“小声”が、組織をぶっ壊す

「なんや、それ・・・」


 とある会議に参加していたときのこと。議長の進行で会議の中で、初めて参加するメンバーが疑問に思うことをいくつか持ち出しました。


「これって、◯◯の方がよくないですか?」 「根本的に、この戦略自体を見直す議論が必要なのでは?」


 初顔合わせの会議で、抱いている疑問を、率直に持ち出したその男性も素晴らしいパートナーシップだな〜と思ったし、それを受け取る議長も素晴らしいパートナーシップだな〜って思っていました。


 ところが、質問に対して「そこは既定路線で行きます。戦略の見直しではなく、戦術を洗練する作業をお願いしたいのです」と回答したところ、その質問をした男性は、議長には聞こえない小さな声で、でもそばにいる数人には聞こえる声で「なんや、それ・・・」とポロッとつぶやいたんですね。


 戦略の見直しが必要だと思ったのに、そこを受け取ってもらえず、戦術を考えてほしいと言われたわけですから、思わずポロッと口からでたのでしょう。


 ただ、これ、ボディブローのように組織に効いてくるんですよね。


周りはモヤッとする


 まず、その小声が聞こえた人は、モヤッとするよね。

 だって、「あ、この人、不満がある」と知っているし、「不満がひっかかったまま議事進行していいのかな」とも思うよね。


 議長は、そういう不満があるという状況をキャッチできないんだから、訂正もフォローも補足説明もできませんね。


 また、議長に聞こえるように言わない人をみて、「この人には、会議上で見せる意見と、本音は別にありそうだ」という風に推測するようになり、発言や行動を信頼できなくなります。


 そして、何より、「言いたいことを言わない」コンテクストが出来上がってしまい、会議は活性化せず、分析や解決策の研究が進まず、そのうちに突然会社を辞めます!と言い出す人も現しかねないのです。


 ただ、ポロッと小さな声で「なんや、それ・・・」とつぶやいただけなのに、そんな不信と不満と辞職を助長するようなことになるなんて・・・思いもよらないかもしれませんが、繋がり得ることはイメージできるでしょう。


どこかで知っている悪影響


 でもね。この時は、感じたんですよね。

「あ、この人、この影響をわかってやってる」って。


 そうつぶやくことで、聞こえた人にはアピールできるわけです。「わたしは納得していない」「わたしはもっといい方法を知っている」といった具合に。


 そうすると、いざ、何かあった時に「ほらね。わたしはあれは間違いだと思ったのよ」「わたし、言ってたわよね」という具合に、自分の正当性を主張することもできます。


 でも、これって、本当に望んでいる結果を手に入れることにはつながらないわけです。ただ、自分が誰かから責められたり、とがめられたりしないための、保険みたいなひと言ですね。


 もし、これからあなたの周りで、会議の時にポロッと小さな声でつぶやいて、議長に言わない人がいたときは、持ち出しやすくサポートをしてあげてもいいでしょうね。


「言わなきゃ伝わらないよ」 「代わりに言おうか?」 「みんなで言おうか?」


 そんなひと言で、その人の背中を押してあげられて、ひっかかりのない場にできたら、どんなにパートナーシップにあふれる空間になるかなぁと思って、援護射撃をするようにしています。


 寄り添ってくれるパートナーがいてくれたら、一歩、勇気を持って踏み出せるっていうこともありますからね。


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