ぺ ホス(裵 鎬洙)

2020年9月27日3 分

相談しても、助言に従わない

「うちの職場に、こんな人がいて、困っているんです」

 フリーランスで働くのなら、気に入らない人とは付き合わないという選択ができますが、会社勤めだとそういうわけにもいきません。

 だから、いくら訂正してほしいことを伝えても変わらない人や、伝えると怒りだしてしまって収拾がつかなくなる人がいると、めんどくさいですよね。

 なので、どうしても不満が溜まりやすくなり、我慢できずに、誰かに相談をするというか、グチをぶちまけることってあるでしょう。

 ところが、多くの場合、その話の中に、その人ができることが含まれていたりするんですよね。

 とにかく、相手を理解することは不可能なんじゃないかというくらい、理解できない相手に見えるので、「なんで、あの人、あんなことするんだろう」「どうしたらわかるんだろう」って、不思議に思うことを言葉にしたりします。

相談者:なんで、あの人、あんなことするのかわかりません。
 
わたし:そうなんですね。
 
相談者:もう理解不能ですよ、ほんと。
 
わたし:そうなんですか。ちなみに、その人に、直接、質問してみたことありますか?
 
相談者:いえ、ありません。
 
わたし:直接、質問してみてもいいのでは?
 
相談者:…まぁ、そうですね。
 
(つづく)

 もし、一度も、質問したことがないんだったら、一度、質問してみればいいですよね。
 
 でも、これが訊きにくかったりする。その結果、関係ない人にグチという形で吐き出すということにつながるわけですが、関係ない人に持ち出しても、事態は何も変化しません。

相談しておいて、助言を捨てるナゾ!

 例えば、その人に持ち出して、助言を得たとしましょう。
 
 今回のケースみたいに、「質問してみたら?」という助言を得たとしても、助言通りにやらなかったりする。つまり、状況は改善させたいという意思をもっているフリはみせつつ、実際に結果につながる行動はとらないか、行動をとっても結果につながらない程度の行動にとどめるか、いずれにしても、状況を維持しようとする。それこそ、不思議なことですね。

 でも、そこにパートナーシップがあれば、「質問をしたら相手が気分を害するんじゃないか?」「こんなこともわからないのかと見下されるんじゃないか?」といったような推測に振り回されることがなくなります。


 
 怒られる、バカにされる、評価が下がる、情けない、嫌われるといった、自分に起きるネガティブな想像が湧いてきたとしても、質問できる自分が現れるのだとしたら素敵じゃないですか。

 どんなことでも、ただ、質問ができる。
 

 そうなると、不明確なことは明確になり、推測が推測を呼ぶことがなくなり、現実をリアルに捉えられるようになる。地に足の着いた判断と、的確な行動が選択できるようになり、現実が動く!

 質問をせずに、想像で相手を決めつけるコミュニケーションから卒業できますね。

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